生活時間帯が違う二世帯が暮らすことを考慮
普通に考えると、一世帯で暮らしても工夫がいる狭小住宅ですから、二世帯の暮らしとなるといくら狭いといっても、完全分離の二世帯住宅となることは到底望めないでしょう。
そうなると、生活時間帯が違う二世帯に不都合が生じてしまうことは明らかです。
では、小住宅での二世帯住宅はどうすれば良いのでしょうか。
それは、玄関やトイレなどを共用にしたとしても、浴室、キッチン、洗面などは別が良いというものです。
そんなスペースがないから困っているといっても、どんなに小さくてもこれらを一緒にするとストレスが溜まるでしょうから、どうしても設計上、配慮してもらうことが必要になります。
できれば、外階段を2階になる出入口に設けておけば、夜遅い時はそちらから出入りすればよくなりますから、そうしましょう。
階数を増やせば、それだけ空間も取れますが、エレベーターの必要性も出てくることになるでしょうから、予算の問題があって難しいかもしれません。
暮らし方を必要以上に干渉し合わないこと
最近では、また二世帯住宅の需要が増えてきているようです。あの東日本大震災を教訓に、家族の絆が見直されたことや若い世帯の収入の不安定さ、共働きの子育てや介護の問題などを含めた、家庭の諸事情が複雑になってきたことが背景にあるともいえるでしょう。
元々の敷地がある程度確保できるような場所なら問題ないのですが、狭小住宅での二世帯住宅となると、住む人間が多くなる分、どうしても大変なことが起こってくるでしょう。やはり、誰もが考えることは、二世帯住宅での人間関係です。
別々の暮らしではうまく行っていたことも、一緒に住むといろいろな面が見えてきて悪化してしまうことがよくあります。
そうならないためにも、普段からコミュニケーションをとっておくことや、間取りや暮らし方の希望をとことん話し合い、納得した暮らしで必要以上に干渉し合わないことが、素晴らしい二世帯住宅での暮らしを生み出す大切なポイントになるでしょう。